カテゴリ: ミニタリー速報

青森県の三沢基地に配備されているアメリカ空軍第35戦闘航空団(35FW)第13戦闘飛行隊(13FS)のF-16Cが、現在アラスカ州のイールソン空 軍基地(AFB)とエルメンドルフAFBで開催されているレッドフラッグ・アラスカ合同演習に参加しています。三沢基地の公式サイトが2015年5月4日 に紹介しています。

レッドフラッグは1975年から開催されている実戦に則した演習で、さまざまな基地からさまざまな部隊が集まって戦術と人材を統合する能力を試します。 レッドフラッグ・アラスカは、アメリカ軍最大の面積を誇る演習場で太平洋空軍が開催するものです。2週間にわたり500名以上の人員と50機以上の航空機 が、シナリオに沿って連日複数のミッションを演練します。

三沢のF-16Cがレッドフラッグ・アラスカに参加中

13FS飛行隊長のルーク・キャスパー中佐は、「パイロットは最初の10回目までの出撃が最も危険なことが過去のデータで明らかになっている。レッドフラッグは危険な10回を実際の戦闘に近い環境で行うよう設定されている」と話しています。

35FWのF-16Cは、イールソンAFBの第353戦闘訓練中隊(353CTS)が運用する対空機関砲や対空ミサイルを制圧するワイルド・ウィーゼル任務が与えられます。演習は5月中旬まで実施されます。

オーストラリア空軍(RAAF)のアンドリュー・ジャクソン少佐が、2015年4月23日、同国パイロットとして初じめてF-35ライトニングIIの飛行資格を取得しました。

オーストラリア空軍初のF-35パイロットが誕生

ジャクソン少佐は、アメリカ・フロリダ州のエグリン空軍基地(AFB)で、F-35の訓練を受けており、4月23日に最後の訓練飛行を完了しました。これに引き続いて、RAAFのパイロットの訓練が開始されます。

海上自衛隊岩国航空基所属のUS-2、5号機「9905」が2015年4月28日、離水に失敗しました。当時、機体に搭乗していた19名は救命ボートで脱 出し、タンカーが救出したと伝えられています。高知海上保安部がメディアに提供した事故直後の画像では、コクピットなど機体前方が海水に浸かる状態となっ ています。

事故は、離着水を繰り返す訓練中に発生したもので、右翼エンジンが波の影響から脱落したと伝えられています。事故時は、波など何らかの理由でエンジンに大 きな衝撃が加わったことも想定されます。海上自衛隊では事故原因の調査を行います。US-2は、4基のロールスロイス製AE2100ターボプロップエンジ ン、6枚の複合材ブレードが搭載されており、短距離で離着水できる特徴を備えています。

海上自衛隊岩国基地のUS-2、足摺岬沖で離水に失敗 当面は飛行停止に

該当の5号機は、FlyTeamメンバーの投稿によると、2015年3月に定期整備を行っており、3月末にはその整備が終了し、任務についていたと見られます。

なお、事故現場は足摺岬沖の北東35キロほどの場所で、その海域には海自の護衛艦「きりさめ(DD-104)」と「あさゆき(DD-132)」が到着している模様です。

また、海自ではUS-2について当面、飛行停止とし、救難活動はUS-1で対応します。このため、US-2が参加を予定していたイベントに何らかの影響が 及ぶと見られます。主なイベントでは、5月3日(日・祝)に岩国基地で開催されるフレンドシップ・デーでの地上展示、5月16日(土)、5月17日(日) には「レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップ 2015 千葉・幕張」で飛行展示が予定されていました。

アメリカ海軍は、2015年4月24日、空母USSセオドア・ルーズベルト(CVN-71)とイージス巡洋艦USSノルマンディー(CG-60)が、イエメン沖のアラビア海からホルムズ海峡を通ってペルシャ湾に戻ったと発表しました。

両艦は、アラビア海とアデン湾、バブ・エル・マンデブ海峡、紅海南部の海上治安維持活動を実施するアメリカ軍部隊に参加するため、4月19日からイエメン沖に移動していました。

イエメンでは内戦が激化し、サウジアラビアなどスンニ派のアラブ諸国が介入し、約1カ月にわたり航空攻撃が実施されています。アメリカ軍は攻撃に参加していませんが、イエメンの反体制派へ武器を輸送するイラン船を監視しています。

アメリカ海軍、空母USSセオドア・ルーズベルトをペルシャ湾へ戻す

■空母セオドア・ルーズベルト搭載CVW-1所属飛行隊 / 搭載機
・第11戦闘攻撃飛行隊(VFA-11)レッドリッパーズ F/A-18F
・第211戦闘攻撃飛行隊(VFA-211)ファイティング・チェックメイツ F/A-18F
・第136戦闘攻撃飛行隊(VFA-136)ナイトホークス F/A-18E
・第251海兵戦闘攻撃飛行隊(VMFA-251)サンダーボルツ F/A-18C
・第137電子攻撃飛行隊(VAQ-137)ルークス EA-6B
・第125早期警戒飛行隊(VAW-125)タイガーテイルズ E-2D
・第11対潜ヘリ隊(HS-11)ドラゴンスレイヤーズ SH-60F/HH-60H
・第40艦隊補給飛行隊(VRC-40)ロウハイズ C-2A

常に予算削減の対象となるアメリカ空軍のA-10CサンダーボルトIIですが、エンジンの大規模な修理を前線の飛行場でわずか5日間で完了させ、新たな神話を追加した模様です。アメリカ空軍が2015年4月24日に発表しました。

イラク上空で空中給油訓練をしていたA-10Cは、エンジン1基に壊滅的な故障が生じ、イラクのアル・アサド基地に緊急着陸しました。アル・アサド基地は、2015年2月にISILに包囲、攻撃された前線の基地です。

A-10Cの損傷を評価して、必要な部品のリストを作成する9名の整備士チームが、アル・アサド基地へ急行しました。チームは必要な部品をアメリカ本土か ら取り寄せたのでは修理に通常1カ月近くかかると見積もりました。しかし、アル・アサド基地が安全な場所ではないため、一刻も早く機体を安全な基地へ飛ば したい第332遠征航空群(332AEG)にとって受け入れられない事態でした。

A-10C、前線の飛行場で大規模な修理を5日間で完了

必要な部品があれば何日で修理が完了するかとの332AEG司令の問いに、整備士は5日間と答え、至急部品が手配されました。また、駐機場からハンガーに 機体を移動させる牽引車がなく、14人の兵士が4万ポンド(約18.1トン)のA-10Cを70ヤード(約64メートル)の坂を押し上げました。

整備に使ったハンガーは以前イラク軍が使用していた廃墟で、照明も電話もFAXやインターネットもない施設でした。遺棄された機材を利用して猛暑の中、シャワーもない環境で、整備士たちは約束どおり5日間でA-10Cを飛行させました。

これまでも地上砲火によりメチャメチャに壊れたA-10が生還したケースがありましたが、充分な整備機材がない場所でも修理が可能であることが実証されました。

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